横浜美術館で村上隆の私蔵コレクションの展示があるってんで、
CP+の後で寄ってきました。
彼の作風はアニメチックだったりで、理解でき…てない感じですが、
コレクションはわかりやすいモノが多かったかな。
私蔵のコレクションが展示として成り立つレベルのものであり、数であるということに驚き。
縄文式土器、弥生式土器に始まり、2000年代の作品も多数。
魯山人の陶器と奈良美智の作品が結構多かった気がする。
別に有名どころの作品ではない古い生活用品や布きれなどもあったり。
村上隆の脳内なんてコーナーもあったけど、
彼が欲しいと思って購入した作品という、縦割り感が面白かった。
美術品というと、時代やジャンル、作者で区切られるのが常だから、
あるひとりの人が収集したものという区切りで見たことがない。
しかも、これがまた時代、ジャンル問わずという集め方だから面白い。
個人のコレクションとは思えない大型の作品なども沢山あり、
作品から来る感情とは別に、
金使ってるなあ…という資産についての感情もw
美術品は個人が購入してコレクションに加わると、
通常はその個人が見て楽しむ以外できなくなるので、
私蔵というか死蔵状態になってしまうのだけれど、
こうやって日の目を見るというのは、作品にとっても
見せてもらう側にとってもありがたいことではないだろうか。
1500円だったんだけれど、チケット代を集めた程度ではこのコレクションの
大物ひとつも買えないようなレベルなんだろうけどね…
彼にとってはメリットがあるんだと思う。
彼は芸術家であり、敏腕経営者でもあることが評価されている。
作品を宣伝、アピールし、価格を上げて売る。
評価されて売れなきゃ、それは紙切れであり芸術ではない…というような。
死んでから評価されても仕方ないだろ、というのは同感。
芸術はピュアなもので、お金目当てではいけない、
みたいな綺麗事では芸術は作れないと思う。
かつての画家や作曲家だって王様がパトロンだから出来たんだ。
この私蔵の展示も彼の宣伝になるのだろうなと。
これらの購入資金は作者の収入となり、次の作品の原資にもなっただろう。
彼の資産の何割か分からないが、その一部がアートで得られ、アートに還元されているんだなと。
そんな色々なことを考えさせられましたとさ。
おしまい
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